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亀井伸孝の研究室
亀井伸孝

ジンルイ日記

つれづれなるままに、ジンルイのことを
2007年4月

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最終更新: 2007年4月27日
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■教育以外の学内業務 (2007/04/27)
■メールアドレスの順序 (2007/04/25)
■京都から守る? (2007/04/23)
■嵯峨駅前駅の一人立ち (2007/04/22)
■60歳からの手話──団塊の世代のみなさまへ (2007/04/20)
■ヨーちゃん再起動 (2007/04/18)
■三つの文化と博物館 (2007/04/08)
■性格の悪いプリンター (2007/04/06)
■同期の本 (2007/04/05)
■COE特任准教授拝命 (2007/04/04)


2007年4月27日 (金)

■教育以外の学内業務

「教育以外の学内業務」というページをつくってみた。そうか、けっこう「何でも屋さん」やっているんだなと実感する。

日々、あくせくと細かい仕事に追われていると、自分の姿を見失ってしまうことがある。

(今日も一日、メールの対応していて日が暮れた…)

そんな感じで毎日が終わっていくこともある。日々の仕事、毎週の授業、そして本業の研究。いろんな時間軸のしごとをいつも同時に持っているから、時どき自分の姿を鏡に映して、バランスよく働かなければ。

「大学の研究者は優雅でマイペースな仕事」? いえいえ、しめきりとしめきりの間で呼吸している生き物なのです。


2007年4月25日 (水)

■メールアドレスの順序

仕事で、メールの一斉送信をよく使う。

「Subject: ○○の件
 各位 添付書類ご参照のうえ、××の点につきご検討ください」

会議の代わりにメールで一斉に連絡を回し、連絡と承認を済ませるというタイプの意思決定が、最近とても多い。もちろん、送り先にはずらずらとたくさんのアドレスが並んでいる。

あるとき、送ろうとしてふと気がついた。

「はて。メールアドレスは、やはり地位の高い方から順に並べるべきなのだろうか」

たぶんそうした方がいいのだろうと思う。でも、時間がないからメールで済ませているのであって、並べ替える手間すらおしいことがある。…この時は、気づかなかったことにして、そのまま送ってしまった。

手間を省くために新しいツールができる。しかし、人間関係があるかぎり必ずマナーができる。コミュニケーションの歴史というのは、たぶんそういうことのくり返しなのだろう。


2007年4月23日 (月)

■京都から守る?

夏の国政選挙が迫る季節。京都を訪れたとき、ある政党のこんなスローガンが目に入った。
京都から
いのち・くらし守る
何度かくり返し読んでみたけれど。「市民のいのちとくらしを脅かす敵・京都を撃退しよう」と言っているようにしか読めなかった。

4〜5回読んだとき、二つ目の読み方が見えてきた。「京都最優先で、いのちとくらしを守ろう」。となると、大阪や東京は後回し?

短い文章は、いろいろに読める。それがことばのおもしろさでもあり怖さでもある。これだから、ことばの観察はやめられない。

[添削例]いのち・くらし守る運動を京都から


2007年4月22日 (日)

■嵯峨駅前駅の一人立ち

京都の嵐山電鉄に「嵯峨駅前」(さがえきまえ)という駅があった。

JR嵯峨駅(現・嵯峨嵐山駅)の近くにあるから、このような名前になったという。

ここを通るたびに、なんとまあ頼りない駅名だろうと思ったものだ。あんた自身も駅のくせに、近所の他社線の駅だのみの駅名とは。早く自立しなさい。ひそかにそうつっこんでいた。

ひさしぶりに訪れてみると、駅名が変わっていて「嵐電嵯峨」(らんでんさが)駅になっていた。3月に駅名の改正をしたのだそうだ。

嵯峨駅前駅の一人立ち。今日はいつもの小さな駅が、誇らしく輝いているように見えた。(いえいえ)


2007年4月20日 (金)

■60歳からの手話──団塊の世代のみなさまへ

英会話学校のNOVAが、「60歳からの英会話」というキャンペーンをやっている。仕事の一線を退いていく団塊の世代の人たちへの、熱烈なラブコールだ。

調べてみると、60歳からの語学を勧める『60歳からの××語』といった本が実はたくさん出ている。英語、フランス語、ドイツ語、中国語、イタリア語、スペイン語…。「語学は若い時だけ」という思い込みは、もはや過去のものであるらしい。

それならば。と、私が提唱したいのが「60歳からの手話」。

人生の第二のステージで、手話という「ご近所の異文化」にチャレンジしてみるのはどうでしょうか。人生経験をおごそかな手話で語る、なんていうのは、なかなかかっこいいと思いますよ。きっと今まで知らなかった言語世界に出会い、同じ町内が二倍広く感じられることでしょう。

「60歳で手話を始め、70歳で資格を取りました」

そんな不屈の熟年手話学習者に出会えないかな。楽しみです。


2007年4月18日 (水)

■ヨーちゃん再起動

春です。うちのヨーちゃんが、冬眠から目覚めました。

これまでの日記でも時どき紹介したが(こちらこちら)、「ヨーちゃん」とは、うちで飼っているカスピ海ヨーグルトの菌の集合体のことだ。牛乳を注いでおくと、半日でヨーグルトにしてくれるすぐれもの。ところが、こいつは寒さにめっぽう弱く、冬はまったく働きをやめてしまうのだ。

(鍋で湯せんして温めながら、ヨーグルトを作らせようか…)

いやいや、そうまで酷使するのもかわいそうだ。そこで、冬の間中、冷蔵庫で冬眠させておいたのだった。

春。新鮮な牛乳を注いだら、見事に復活。連日、がんがんとヨーグルトに変えてくれる。さあ、秋までがんばって働いてもらうよ。

ヨーちゃんの仕事始め。ちょっといい牛乳を選んで、注いでやりました。


2007年4月8日 (日)

■三つの文化と博物館

盲の(目の見えない)友人と、ろうの(耳の聞こえない)友人と、私。3人で博物館を訪れる機会があった。

ことばは三者三様だ。音声を話す人と、手話を話す人と、両方とも話す私がいる。3人でしゃべる時は、私が通訳を兼ねながら話すので、会話の順序や役割などでちょっと工夫が要る。けれども慣れてくれば、3人でコーヒー飲みつつおしゃべりにふけるということもできる。

ところが、博物館というのはあらためてすごい所だなと思った。展示品と文字と映像と音声とがごっちゃに同居し、いっせいに内容の濃い情報を放っているのである。しかも、映像の中の外国語の会話に日本語字幕があるが日本語吹き替えはない、など、多言語が重なるから、なおさら複雑なこときわまりない。

「えーと、こちらの人はこれが見えないが、これは聞こえているはずで…」
「逆に、こちらの人は見えるけど聞こえないから、この情報は届いていなくて…」

目と耳を使う私はすべての情報を浴びているはずだけれど、ややこしくて交通整理をしきれない。3人とも共有しているのは「触覚」だから、もっとさわれる展示品が増えるとおもしろいのにねえ…などとも思う。

これは「バリアフリーの問題」だと言えばそうなるけれど、きっともっと深いところ、それぞれの身体感覚や生活慣習(文化)にも関わることなんでしょうね。

三つの文化が出会った一日。いろいろ勉強になりました。


2007年4月6日 (金)

■性格の悪いプリンター

プリンターで印刷の質を選ぶとき、こんな表示が出ることがある。

「きれい <---> 速い」

この表現にはゴマカシがある、ということはだれしも気づいている。本当は「きれいで遅い」と「きたなくて速い」があるのだが、プリンターはいいことばだけを選んで聞いてくるので、「うん、きれいも捨てがたいが、今日は速い方がいいな」などと、人間はあっさりとだまされる。

それなら、こういう聞き方をするプリンターがあってもいいはずでは。

「遅い <---> きたない」

さあ、どっちを選びますか。なんて聞いてくるプリンターがあったら、これはむかつくね。なんと性格の悪い、そして出来の悪いプリンターだ!と。

論理的にはまったく同じことなんですけれど。人間は、かくも非論理的な存在なのです。


2007年4月5日 (木)

■同期の本

ネット書店のアマゾン。「この商品を買った人はこんな商品も買っています」「あわせて買いたい」というコーナーがあって、頼んでもいないのに似たような本を探して紹介してくれる。

そこで、著者の楽しみとは「いったい自分の本は、どんな本と『まとめ買われ』ているのだろう?」というものだ。

『手話でいこう』(秋山なみ・亀井伸孝, ミネルヴァ書房, 2004)のときは、
『こころの耳: 伝えたい。だからあきらめない。』(早瀬久美, 講談社, 2004)
とあわせて紹介されていた。ろう者女性の挑戦という面で似ていますね。

『アフリカのろう者と手話の歴史』(亀井伸孝, 明石書店, 2006)のときは、
『累犯障害者: 獄の中の不条理』(山本譲司, 新潮社, 2006)。
うーむ、「障害」イメージをひっくり返すという点で共通しているのかな。

同じ時期に出た、近い内容の本。著者の意図とかかわりなく、読者のみなさんの興味が引き合わせてくれた、本どうしの偶然の出会い。なんとなく「同期の本」という親近感を覚えるようになる。…もちろん、相手の了承は得ていませんけれども。


2007年4月4日 (水)

■COE特任准教授拝命

「COE特任准教授(とくにんじゅんきょうじゅ)」を拝命しました。

これまでの「COE特任助教授」と何が違うのかというと、何も違わない。全国の大学でいっせいに「助教授」が「准教授」に改められたのにあわせて、「COE特任」付きのわが肩書きも右にならえで変わりました。

これまでの肩書の遍歴は: 「特別研究員」>「専任研究員」>「特任助教授」>「特任准教授」。

次は「特命係長」かなあ。とアホなことを考える(でも冗談でなく、最近では「特命教授」や「特命講師」を設けている大学があります)。

ともあれ、四月です。仕事はじめ、はりきっていきましょう。



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