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亀井伸孝の研究室
亀井伸孝

ジンルイ日記

つれづれなるままに、ジンルイのことを
2007年6月

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最終更新: 2007年6月30日
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■ゴージャスなシウマイ (2007/06/30)
■分離したタクシー (2007/06/28)
■密書なりー (2007/06/27)
■若手研究者の資源 (2007/06/25)
■空路利用で空港へ (2007/06/20)
■コーヒー入れのへたな自販機 (2007/06/15)
■頭がパワポに (2007/06/13)
■ドイツの蹴るんだい (2007/06/05)
■はしか休校にあたって: 関学生のみなさまへ (2007/06/04)
■めんくい、名古屋で味噌煮込みうどんを逃す (2007/06/03)
■ジャスカとは何か (2007/06/02)


2007年6月30日 (土)

■ゴージャスなシウマイ

今日は、ある品の「販売終了日」だった。

横浜のシウマイの老舗、崎陽軒から、期間限定でなんと4粒5,000円のゴージャスなシウマイが販売されていた。4粒は、どれも「くろあわび」「絹傘茸」「燕の巣」「フカヒレ」という、中華の最高級の食材を使ったものだという。[写真はこちら]

うーむ…。30年来の崎陽軒ユーザーであり、ひょうちゃん(ひょうたん型の陶器のしょうゆさし)のコレクターでもある私は、このニュースを見て身が引き裂かれるような二方向の思いを同時にいだいた。

一つは「崎陽軒ファンとしてこれを逃す手はない。他を切り詰めてでも食べに行くべし」という思い。

一方、「崎陽軒の本来の姿は、1箱550円のいつもの赤い箱にこそある。高価な限定品を買うことが愛好家の証でもあるまい」。そういう平常心の教え。

はた目に見たらどうでもいいことなのかもしれないが、愛好家としては真剣に悩むところ。実際に横浜駅の崎陽軒本店に見物に行き、次に来たら考えようとやりすごし、そして今日の販売終了日を迎えてしまった。

その時の大阪への帰り道、駅でいつもの550円の赤い箱(15粒入り、ひょうちゃん付き)を買ったのは言うまでもない。崎陽軒のシウマイがもたらす幸せの大部分は、おそらくこの日常の風景の中にこそ存在するにちがいないのだ。とりあえず、今回はそういうことにしておきましょう。


2007年6月28日 (木)

■分離したタクシー

ある急ぎの時のこと。遠くにタクシーを見かけ、おもいきり手を上げた。

「…?」

近づくにつれて、タクシーの屋根のランプがだんだんとずれていき、そしてなくなってしまった。え、いったい何が?

実は、ただの見まちがい。一般の車の後ろにバイクのお姉さんが走っていて、そのヘルメットがちょうど車の上にちょこんと出ていた。夕陽の当たりぐあいで、それがオレンジ色のタクシーのランプそっくりに見えた。

(ぶぅぅん…)←一般の車
(ぶぅぅん…)←バイク

一つのタクシーに見えたものは、車とランプの二つに分かれて、私の横をそれぞれ駆け抜けていった。

やれやれ。「近づいても分離しないでいてくれるタクシー」を待つために、私はしばし道端にたたずんでいたのだった。


2007年6月27日 (水)

■密書なりー

勤務先は、ミッション系の大学である。キリスト教に関わる行事のお手伝いをする機会があった。

私は、ある意味でアフリカの宣教師(ミッショナリー)研究をしているので、キリスト教学とのジョイントの行事はたいへん勉強になる。

さて、その講演準備をしていたときのこと。ぎくっとさせられる誤変換が出現した。

「密書なりー」

そんなあ、スパイじゃあるまいし。まあ、中には植民地支配に関わった宣教師もいたんだろうけれど。いや、そういうことじゃなくて…

単純な誤変換が、アフリカ史の闇をかいま見せてくれました。


2007年6月25日 (月)

■若手研究者の資源

去年の春頃から「資源」をテーマとする人類学のプロジェクトに加えていただき、集中して発表、議論、執筆をする機会をいただいた。おかげで、この1年半ほど、あらゆることがらを「資源/非資源」というアタマで考える癖がついてしまった。

「役に立つ/役に立たない」「使える/使えない」「欲する/欲しない」…

どれも絶対的な基準はないものの、現にそれで世の中動くわなあ、という実感もしきり。

さて、大学に籍を置く若手研究者にとっての資源とは、いったい何だろう。

職/給与/業績/データ/執筆機会/発表機会/コネクション/本/フィールドノート/写真/映像/調査地/非常勤講義/賞/COE/科研費/助成金/旅費/本代/出版社/新聞社/図書館/データベース/机/ゼミ/コメント/知名度/サイト/お声がけ/あいさつ/打診/問い合わせ/推薦状/名刺/スーツ/立ち話/人事情報/研究会/懇親会/二次会/三次会/n次会 (n>3)/読者/被引用/書評/雑談/放談/ネタ/意気投合/同志…

分析するまでもなく、研究とはおびただしい種類の資源の関数として出てくるものであるようです。まことに感謝に堪えません。

さて、このような資源の間を泳ぎ回ってきた私自身は、有用な資源たりえるのでしょうか。そうありたいと望みつつ、資源人類学のプロジェクトの最後の仕事(原稿書き)を終えようとしています。私のちっぽけな成果が、だれかの(世の中の)お役に立つ、ささやかな知識資源の一片となりますように。


2007年6月20日 (水)

■空路利用で空港へ

交通の検索は、おもしろい。先日、大阪で近くの空港に向かおうとした時のこと。
出発駅
大阪
到着駅
伊丹空港

□空路を利用する

利用するかいな(笑)。だいたい、空路利用するために空港に行くんだから。機械のこういうぎこちない質問は、愛嬌があっていい。

そう、ハンバーガー屋のあれによく似ています。

「ブラックのコーヒー、かしこまりました。ミルクとお砂糖は一つずつでよろしかったでしょうか」

よろしいわけがあるかいな(笑)。まあ、これも一種の機械だと思えば、愛嬌があっていいのかも。


2007年6月15日 (金)

■コーヒー入れのへたな自販機

コーヒーを挽きたてで入れる自販機というのがある。授業をしに行っている大学のキャンパスにも置いてあり、朝一番の授業前によくお世話になる。

ところが。ここの自販機にはひとつかわった癖がある。必ずコーヒーをこぼすのだ。カップを手に取ると、いつも外側がコーヒーでぬれている。

「まあ、失敗はあるさ、人間だれでも」
(人間ちゃうやろー)

大声でつっこみたいが、周りは学生でいっぱいなので、心の中でぼけてつっこんで、コーヒー飲んで苦笑いして、それから授業へと向かう。

毎週買ってみるが、この人(機械)、注ぎ方が一向にうまくならない。そろそろ、修理してもらった方がいいのかもしれません。


2007年6月13日 (水)

■頭がパワポに

パワーポイント。ふつうこれは「プレゼンテーションのためのツール」だということになっている。ところが、知的生産のツールとしても、手放せなくなっている。

研究者のみなさんは、どちら派ですか。

(1) 論文の長い文章を細切れにして、パワポスライドを作る
(2) パワポスライドの文章をつなぎあわせて、論文を書く

最近の私の生産工程は、完全に (2) になっている。まずスライドが一枚脳裏に浮かぶ。タイトルひとつに箇条書き数行。これで一節の単位ができる。あとはそれを「解凍」して文章にしていくのだ。

利点は、ポイントが明快になること。曖昧模糊とした叙述は一掃され、重要なことだけが粒ぞろいで並ぶ文章が書ける。

欠点は、断言する癖がつくこと。「ポイントは三つある」(なんで三つなんやろう…)という躊躇やつっこみが入る余地はなくなる。文学作品は二度と書けない頭になってしまったかも。

パワポ化する頭で、日々「箇条書き文章」を書いています。


2007年6月5日 (火)

■ドイツの蹴るんだい

ドイツのケルン大学のことで、知人とやりとりしていたときのこと。すてきな誤変換を発見した。

「ドイツの蹴るんだい」

ああ、そういえばドイツでワールドカップがあったよな、と思い出した。

誤変換は、思い出を楽しく呼びさましてくれます。^^


2007年6月4日 (月)

■はしか休校にあたって: 関学生のみなさまへ

勤務校がはしか感染による全学休校の措置を取り、今週と来週の2週間の授業がほとんどなくなった。病床にある学生のみなさん、一刻も早い回復をお祈りしています。

私「教職員はどうなりますか」
職「通常勤務。年をくっている人はいつも通りですよ(笑)」

そうですか(泣)。

いやいや、給与を受ける身である以上、働くのは当たり前としても。こんなところで年齢のギャップを感じさせられるとは。

この時間を研究にふりむけ、微力ながら大学に貢献することにしようと思います。

[付記]休校期間中にレポートの〆切がある学生のみなさん、ご安心ください。〆切を延期します。詳しくは休校明けの掲示をご覧ください。


2007年6月3日 (日)

■めんくい、名古屋で味噌煮込みうどんを逃す

先週の長崎出張に続き、この週末は名古屋。

例年のことだが、日本アフリカ学会と日本文化人類学会は、この時期に立て続けに開かれる。アフリカで文化人類学の研究をしている人たちは、たいてい両方とも兼ねているから、

「また来週、名古屋でお目にかかります」
「先週は長崎でどうも。この時期はよく会いますねえ」

そんな感じのあいさつになる。

さて、麺類を愛する私にとって、今年の学会シーズンはおもしろい組み合わせだった。
・日本アフリカ学会=長崎(長崎大学)=ちゃんぽん/皿うどん
・日本文化人類学会=名古屋(名古屋大学)=きしめん/味噌煮込みうどん
そういう連想になる。

ただし、例によって学会とは、オフタイムがほとんどないかんづめ合宿。きしめんは何とか駅で食べたものの、味噌煮込みうどんを食べる時間がなかった。それが、今回の心残りである。

ちなみに来年は
・日本アフリカ学会=京都(龍谷大学)
・日本文化人類学会=京都(京都大学)
ということで、2週連続で京都出張となるらしい。せっかくなので、2週続けて京都名物「にしんそば」を賞味することにいたしましょうか。


2007年6月2日 (土)

■ジャスカとは何か

クイズ:「JASCA」とはどういう意味のことばでしょうか?

(1) 日本文化人類学会
(2) 日本自動車整備商工組合連合会
(3) ジャスコのまちがい

グーグルに聞いたところ、(3) → (2) → (1) の順で表示された。

日本文化人類学会(Japanese Society of Cultural Anthropology)、略して「JASCA」。がんばって有名になろう。今日、明日と名古屋で開催です。



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