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ジンルイ日記つれづれなるままに、ジンルイのことを |
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最終更新: 2011年7月1日 |
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2011年7月1日 (金)
■マヨネーズが大丈夫なたこ焼き
大阪国際大学の近くの、なじみのたこ焼き屋さんにて。自分の頼んだ10個280円のたこ焼きができるまで待ちながら、他の客のやりとりをぼんやり聞いていた。店員「お客さま。ネギ、マヨネーズ、ソースはいかがなさいますか?」
客「あ、大丈夫ですー」
店員「分かりました!」
客「ほんなら、後で取りに来ますんで」
私は、実はこの会話の意味が分からなかった。この「大丈夫です」は、マヨネーズなどを「ほしい」と言っているのか、それとも「要らない」と言っているのか。
たこ焼きを受け取った後、どうにも気になってしかたなかったので、思わず店員に聞いてしまった。
私「あのー、アホなことひとつうかがいますけど。さっきのお客さんの『大丈夫』って、要るのか要らないのか、どっちだったんですか?」
店員「要る方ですね」
私「でも、『要らない』という意味で『大丈夫』って言う人もいますよね」
店員「そうですねー、難しいですね(笑)。ホントに要らない方は、顔とかで、もう要らない!っていう感じですし」
私「なーるほど(笑)」
そうか。「大丈夫」の語義は、表情で決まっていたのだ。
スーパーで「袋、大丈夫ですか?」「大丈夫です」。
コンビニで「レシート、大丈夫ですか?」「大丈夫です」。「大丈夫=要らない」という用法が強まってきたなあと思っていた今日このごろ。「大丈夫」は多義的なのだということを教えてもらった、たこ焼き屋でのひとときでした。
「マヨネーズが大丈夫」だった、さっきのお客さん。今ごろたこ焼きのフタを開けてみて、愕然としていないといいですけどね。
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