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亀井伸孝の研究室
亀井伸孝

ジンルイ日記

つれづれなるままに、ジンルイのことを
2018年1月

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最終更新: 2018年1月1日

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■パリ日記: フランスの年末年始の風景/新年明けましておめでとうございます (2018/01/01)


2018年1月1日 (月)

■パリ日記: フランスの年末年始の風景/新年明けましておめでとうございます

2018年、新年明けましておめでとうございます。

今回初めて、ヨーロッパで新年を迎えました。

なお、海外で正月というのは、初めてではない。1997年と1998年の正月を、カメルーンの熱帯雨林の狩猟採集民の集落で迎えたことがある。大晦日の午後、うだるような暑さのなか、ラジオで紅白歌合戦を聞き、晩はキャッサバの焼酎を飲んでみんなで歌って踊って騒いだのを覚えている。

■フランスの年末年始の風景:クリスマスから正月まで
さて、今年のパリでの年越しはどんなだったか。フランス一般についてはさっぱり分からないので、パリ近辺の大学界隈で見聞きした自分の経験だけを書いてみる。

12月になると、多くのお店でクリスマスバーゲンが始まり、街角にはクリスマスツリーや電飾が増え、各地でクリスマスの市が立つなど、華やかなムードに包まれる。

12/22金で大学の業務は終わり、教職員も学生も約2週間の休暇に入ってしまう。

12/24日、ろう者たちが集うカトリック教会のクリスマスミサに参加した。聞こえる人も聞こえない人も大勢集まっていたが、若者や子どもたちの出席が少なく、高齢化が進んでいるなあという印象があった。その後、ろう者たちとともにティーパーティ。フォアグラをいただきながら、わいわいと歓談。深夜においとまする。静かな晩だったが、教会の出口に自動小銃をもった警察官または兵士がいて、厳重な警戒の様子をうかがわせた。寒い中、テロの警戒に当たるみなさんに、"Bon Noël !" とねぎらうのが精一杯。

12/25月は、休日。フランス人の知人のクリスマスディナーにお呼ばれ。家族や友人たちを紹介してもらい、一緒にごちそうになった。音楽かけるわけでもなく、お祈りをするのでもなく。さほどフランクというわけでもないが、宗教色のない会食という様子であった。

クリスマス後の週は、大学はお休みだったが、お店などは12/31日まで通常営業。

12/31日の昼、知人のアフリカ系フランス人+日本人の夫妻とともに、にしんそば・寿司・おしるこパーティ。

12/31日、晩は、フランス人の家庭で年越しのシャンパンの集い。クリスマスが家族重視なのに対し、年越しはむしろ友人どうしでフランクに楽しむという傾向があるそうである。テレビでマクロン大統領特別演説と年越しのショーを見ながら、ワインと日本酒を飲む。やがてテレビでカウントダウンが始まり、年が明けると、"Bonne année !" と言い合って、居合わせた友人知人たち全員とハグ、ビズ(頬を触れ合わせるキス)。テレビでは、出演者全員が軽快に踊り出す。厳かな感じというのはまったくなかった。もちろん、キリスト教会のミサなどではまた別なのかもしれないが。

1/1月は、お店もすべて休業の日。雨風が激しく、外に出るのも億劫で、また、雑煮やおせちにこだわる私たちでもないので、シードルとフォアグラのパテで、ちょっとした乾杯をする。

そして、1/2火からは、通常業務。大学は今週一杯お休みだが、企業も店舗も通常営業に戻る。という流れである。

ついでに書けば、年明け早々に、あちこちで新年大バーゲンが始まるという話も聞いた。これは未体験。

いくつか気付いたこと、大雑把に。

・教会行事を除けば、クリスマスの宗教色は意外と薄く、「家族」「年末商戦」「装飾」「贈答」「会食」という社会・経済的機能が残った行事に見えた。

・クリスマスと年越しの機能が日本とは逆である(クリスマスが家族でややフォーマルに、年越しは友人とカジュアルに)

・フランス語の備忘録として。会話では "Bon Noël !" "Bonne fête !" という人が多かったように思う。定番の言い方 "Joyeux Noël !" は、会話ではあまり使わないのかな?という印象があった。言っているのは私くらいだったので。私も周りに合わせるようになった。

・フランスの人たちはクリスマスにフォアグラを食べる。クリスマスと言えばチキンなどと決まっているわけでもなくて、実際に今回のクリスマスディナーも魚介であった。

・中国系スーパーに行けば乾麺のそばは売っているし、細かいことを気にしなければ寿司屋もたくさんある。ガンコに日本の正月をしたければ、和食の材料は適当にそろいそうな勢い。

以上、パリ近郊在住の大学人が見た、フランスの年末年始の風景でした。

■さてと、新年の抱負
年が改まって、さて、2018年の抱負を、などと、ワインのほろ酔いのなかで少し考えてみたのですけれど。

毎年思うんですが、「抱負」と「業務上の年間計画」の違いって何だろう。夢を見るのもいいけれど、すでにやることになっている予定がけっこうあって、それを満たしていたらだいたい1年が終わりそうな勢いである。

3月まで:パリに滞在
4月から:長久手の大学の通常勤務に戻る
5月:日本アフリカ学会(札幌):申請予定
6月:日本文化人類学会(弘前):申請中
7月:国際人類学民族科学連合世界大会(ブラジル):採択決定
8月:世界アフリカ言語学会議(モロッコ):採択決定

というふうに、今年の前期くらいまでは、だいたいの行動予定がある。今年の後半は、未定の要素が多いのだけれど。

それ以外のすきま時間に、どんな夢を見るか。なんてことを考える。

・新刊『子どもたちの生きるアフリカ』の刊行記念キャンペーン。
・ある依頼原稿。これをちゃんと書こう。
・科研費の申請をする。これは秋までに。
・初めての北アフリカ行き、初めての南米行きのために、アラビア語とポルトガル語の素養を少し身に付けておきたい。
・そして、アフリカ研究に関係するふたつのテーマを温め始めよう、と思っている。

あーあ。やはり書き出してみたら、だんだんと業務計画のようでつまらなくなってくる。夢といえば、四つ目と五つ目かな。未体験、未定型の目標をぼんやりと思い浮かべ始めるのは、いいですね。

とりあえず、3月の帰国まで、事件・事故なく、病気にもかからず、フランスでやりたいことを思う存分にやって、悔いなく4月から大学キャンパスに復帰できるよう備えたいと思います。

みなさま、本年もどうぞご指導いただきたく、よろしくお願い申し上げます。



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