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亀井伸孝の研究室
亀井伸孝

公益信託澁澤民族学振興基金民族学振興プロジェクト助成
2015年度採択
「大学教育とフィールドワーク」に関する実践経験交流と教材・指導書開発
「大学教育とフィールドワーク」研究会 (代表: 亀井伸孝)

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最終更新: 2016年8月17日

京都人類学研究会+「応答の人類学」シンポジウム「Teaching Anthropology の挑戦:調査と教育と社会の結節点を探る」を開催しました (2016/07/16, 京都大学) 新着!
成果報告書を掲載 (2016/04/10) 新着!
1年間の助成事業が終了しました (2016/03/31) 新着!
第4回研究会(実務会合)を開催しました (2016/03/31, 京都) 新着!
第3回研究会の様子が新聞各紙で報道されました (2016/01/08-14, 毎日新聞; 朝日新聞)
第3回研究会を開催しました (2016/01/11, 北九州)
第2回研究会を開催しました (2015/12/05, 京都)
第1回研究会を開催しました (2015/09/27, 東京)
本ウェブページを開設しました (2015/09/25)
公益信託澁澤民族学振興基金民族学振興プロジェクト助成「「大学教育とフィールドワーク」に関する実践経験交流と教材・指導書開発」が採択されました (2015/04/01)

■会合 新着!
■スケジュール
■プロジェクトの概要
■プロジェクトの目的と立案の経緯
■プロジェクト実施計画
■メンバー
■まとめ:おもな成果と課題、展望 新着!
■報告書 新着!
■リンク


■会合


【報告】第4回研究会(実務会合) 新着!
主催:「大学教育とフィールドワーク」研究会

日時:2016年3月31日(木)13:00~18:00
会場:京都文教大学サテライトオフィス(キャンパスプラザ京都6F(大学コンソーシアム京都))

・フィールドワーク教育の教材作成のための意見交換
・今後の計画立案

参加者数: 6人


【報告】第3回研究会「フィールドワーク教育ってなんだ?」
主催:「大学教育とフィールドワーク」研究会
共催:日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」(第24回研究会)/北九州市立大学「動物のみかた」「人類学概論/文化人類学」特別講演/九州人類学研究会

シンポジウム前日エクスカーション [くわしくはこちら]

日時:2016年1月10日(日)10:00〜21:00
場所:北九州市内
参加者数: 約40人

公開シンポジウム [くわしくはこちら]

日時:2016年1月11日(月休)10:00〜17:00
会場:北九州市立大学北方キャンパス本館A101教室
参加者数: 300人強

シンポジウムの予告および成果が、2紙で4回にわたり報道されました。

[毎日新聞, 2016年1月8日]
[毎日新聞, 2016年1月10日]
[毎日新聞, 2016年1月12日]
[朝日新聞, 2016年1月14日]


【報告】第2回研究会「中等教育とフィールドワーク」

主催:「大学教育とフィールドワーク」研究会
共催:日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」(第23回研究会)

日時:2015年12月5日(土)13:00〜18:00
会場:京都文教大学 光暁館(こうぎょうかん)1階 第1会議室 [アクセス] [キャンパスマップ]
上記「アクセス」のウェブページで、スクールバス時刻表も見ることができます。

テーマ:「中等教育とフィールドワーク」

プログラム:
公開研究会(発表は各30分と30分の質疑応答、総合討論1時間)

・濱雄亮(慶応義塾大学)「中学校におけるフィールドワーク教育の実践報告」
・田島幹大(池田高校)「高校におけるフィールドワーク教育の現状について」
・松田凡(京都文教大学)「文化人類学を教育改革に活かすことはできるのか?: 高大接続における可能性について考える」
・総合討論(1時間)

その後、非公開の打合せ(1時間)

参加者数: 9人

問い合わせ先:応答の人類学事務局 E-mail: outou.office[at]gmail.com
日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」
公益信託澁澤民族学振興基金民族学振興プロジェクト助成「大学教育とフィールドワーク」研究会

【概要報告】中学と高校、高大接続をめぐる三つの発表を受けた後、総合討論で、以下のような論点が抽出されました。

・中等教育におけるフィールドワーク教育は、社会科だけが対象とは限らない。むしろ、情報分野、メディアリテラシーの分野などにも深く関わりをもつことができる。
・教員免許更新講習は、大学が申請して文科省に認可され、設置される。異文化理解などのジャンルもあり、その受講を望む教員もいるが、なかなか開設されていない。今後、フィールドワークに関わる大学教員たちが、もっとこれにコミットしていくことが期待される。
・中等教育におけるコミット可能な分野として、教科書における異文化の表象、フィールドワーク実習、免許更新講習の三つが考えられる。とりあえず本研究会は、フィールドワーク実習を中心に、他の分野についてもチャンスをうかがう。
・失敗をおそれてしまう学生たち。失敗や計画変更を許容しよう。インタビューでなかなか期待していた回答が得られないことのもどかしさからも学びうる。
・人類学のスキルが活きてくるまでには時間がかかる。卒業後に効果が現れることもある。企業が求める人材の育成という側面をあわせもつこともあるが、むしろ「白紙の人材」ではなく「ニッチをねらう」ようなところで人類学教育の強みを活かせるのではないか。


【報告】第1回研究会「大学教育とフィールドワーク:これまでの課題と今後の展望に関する懇談会」
(日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」第22回研究会を兼ねて開催)

主催:「大学教育とフィールドワーク」研究会
共催:日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」(第22回研究会)

日時:2015年9月27日(日)15:30〜19:10

会場:東京外国語大学 本郷サテライト 3F セミナールーム
〒113-0033 東京都文京区本郷2-14-10
TEL & FAX: 03-5805-3254

・亀井伸孝(愛知県立大学)より話題提供
「2014年度日本文化人類学会公開シンポジウム「大学で学ぶ文化人類学:フィールドワーク教育の試みと可能性」(2014年7月26日, 名古屋) を振り返って:これまでの課題と今後の展望」

・その他の議題(今後の開催計画、運営のしかた、フィールドワーク教育の出版の意見交換)

参加者数: 9人

参考ウェブサイト
「大学で学ぶ文化人類学:フィールドワーク教育の試みと可能性」(2014年7月26日, 名古屋)

付記
本事業は、公益信託澁澤民族学振興基金民族学振興プロジェクト助成により実施されています。


■スケジュール

・2016年3月31日(木): 第4回研究会(京都)
・2016年1月10日(日)-11日(月休): 第3回研究会(北九州)および前日エクスカーション
・2015年12月5日(土): 第2回研究会(京都)
・2015年9月27日(日): 第1回研究会(東京)


■プロジェクトの概要

大学におけるPBL教育の普及が進む中、フィールドワーク実習を通じて文化人類学教育を振興するために、連続公開セミナーを開催して実践経験交流を行うとともに、授業教材・教員用指導書を開発して教育現場に還元する。


■プロジェクトの目的と立案の経緯

本プロジェクトは、大学におけるPBL教育の普及が進む中、フィールドワークを重要な基礎的教育実践のひとつと位置づけ、文化人類学教育を振興するとともに、やがては文化人類学が中学・高校教育にも関与しうる道を拓くための授業実践モデルを提唱することをねらいとする。

本件を立案した背景として、近年の大学教育の変化がある。知識偏重教育から問題発見・解決能力育成へといった教育理念の転換に伴い、PBL教育の必要性が唱えられ、座学よりも自ら社会において調査を行うことを奨励する教育などが試みられつつある。フィールドワークは、こうした教育理念・実践の潮流を先取りした、いま最も必要とされているスキルのひとつとなる可能性を秘めている。

一方で、PBL教育経験の豊かな教員が多いとは言えず、文化人類学者たちが各地の大学で「縁の下の力持ち」として、このような基礎的教育を企画し、担当している現実がある。このような側面を文化人類学の社会的活用の一側面として直視し、その裾野をさらに広げることをねらいとする。

専門家として文化人類学を生涯にわたって究める人はさほど多くないが、文化人類学のセンスとフィールドワークのスキルを社会の中で活用する人材は、今後ますます必要とされ、増えてもいくであろう。教育現場での求めがあり、文化人類学者が呼応している現実がある。この領域における文化人類学のプレゼンスを早期に確立し、その学がそなえたセンスとスキルを広く普及させるための道しるべとしたい。長じて、文化人類学における深い調査、記述へと学生・生徒を誘う可能性を広げる。


■プロジェクト実施計画

本計画の準備段階として、日本文化人類学会公開シンポジウム「大学で学ぶ文化人類学: フィールドワーク教育の試みと可能性」(2014年7月26日、名古屋)の開催がある。ここでは、聞き書き、映像制作、町づくり参加など、特色あるフィールドワーク教育を行ってきた教員たちが実践事例を持ち寄り、達成と課題について議論した。その中で、従来のフィールドワーク教育に見られたのとは異なる、幅広い教育効果とニーズ、検討課題があることが明らかになった(下記テーマ (1)〜(3))。

この成果を継承して、議論を深めていく。具体的には、3回にわたって国内における連続公開セミナーを開催する。

・テーマ (1):文化人類学の専門家育成に留まらないフィールドワーク教育の効果と必要性:中学、高校、大学における教育の変化に対応して
・テーマ (2):「地元志向/ヤンキー化」と呼ばれる学生層における社会調査実習の意義と課題
・テーマ (3):今どきの学生のコミュニケーション・ツールとフィールドワークのスキル:SNS・スマートフォンの活用ほか

こうした現代的な社会環境の変化を見据えた上で、裾野の広いフィールドワーク教育の取り組みを推奨する授業モデルを提唱する。具体的には、「必ずしも文化人類学の専門家ではない教員が」「専門家を目指すとは限らない学生たちに対して」「文化人類学的なセンスとスキルをそなえた実習ができるように」、授業実践事例を多く含む教材/教員用指導書の性格をそなえた成果物の刊行を準備する。


■メンバー

赤嶺淳(一橋大学大学院社会学研究科)
亀井伸孝(愛知県立大学外国語学部国際関係学科)(プロジェクト申請代表者)
南出和余(桃山学院大学国際教養学部国際教養学科)
内藤直樹(徳島大学総合科学部社会創生学科)
竹川大介(北九州市立大学文学部人間関係学科)
松田凡(京都文教大学総合社会学部)


■まとめ:おもな成果と課題、展望 新着!

■おもな成果
合計4回(シンポジウム前日エクスカーションを1回として含めると、合計5回)の行事を実施し、大学教育および中等教育におけるフィールドワークの位置づけに関する実践経験交流のための議論を幅広く行った。

あわせて、その実践経験に基づいた望ましい教材のあり方についての検討を行った。

公開行事は、日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」や北九州市立大学、九州人類学研究会と共催するなどの形で参加を呼びかけた。また、日本文化人類学会の広報メディアも活用した。

これらの事業の全体を、「大学教育とフィールドワーク」研究会、日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」、北九州市立大学のウェブサイトに随時掲載し、情報の公開を行った。

■課題と展望

文化人類学者の再生産にとどまらない、広いニーズの発掘に成功した。フィールドワーク教育の裾野を広げていく必要性を確認するとともに、そのニーズに応えていくための具体的な実践的知見が各所に蓄積されていることを認識した。これらを具体的な成果物として刊行し、世に問うことが、本事業終了後の本研究会の使命となる。

事業年度内に教材の作成までこぎつけることはできなかったが、2016年度以降は、予算を伴わない研究者たちによる任意の集団として、「大学教育とフィールドワーク」研究会の活動を継続していく。

すでに、刊行目的、執筆陣や期待される内容についての議論を経て、刊行計画の立案に至っている。今後は、日本文化人類学会研究大会の分科会や同学会課題研究懇談会「応答の人類学」などの場や、日本学術振興会科学研究費助成事業研究成果公開促進費などの資金計画と連動させながら、文化人類学界内外の期待に応えうる成果物の刊行を目指していく。


■報告書 新着!

[事業成果報告書] (PDF)
[報告書付録1: 公開シンポジウム前日エクスカーションチラシ] (PDF)
[報告書付録2: 公開シンポジウムチラシ] (PDF)
[報告書付録3: 2016年1月8日毎日新聞記事]
[報告書付録4: 2016年1月10日毎日新聞記事]
[報告書付録5: 2016年1月12日毎日新聞記事]
[報告書付録6: 2016年1月14日朝日新聞記事]

■リンク

公益信託澁澤民族学振興基金
日本文化人類学会公開シンポジウム「大学で学ぶ文化人類学: フィールドワーク教育の試みと可能性」(2014年7月26日, 名古屋)
公開シンポジウム「フィールドワーク教育ってなんだ?」(2016年1月11日, 北九州)
公開シンポジウム前日エクスカーション (2016年1月10日, 北九州)
日本文化人類学会
日本文化人類学会課題研究懇談会「応答の人類学」


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